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ジッパー様

第7章 忍び寄る手

 重たい瞼をうっすらと開けると、私の股の間に顔を埋めている誰かがいた。


 ……誰? 人間?


 そう思った時、私の内股にその人の爪がギリッと食い込んだ。


「……ッ!」


 強烈な痛みを与えられ、意識が飛びそうになる。思わず顔を背けると、再び刺激の強い快感を与えられた。


「んあああっ……」


 そして私はそのまま意識を手放した。


「──さん、鈴村さん」


 どこからか、片桐部長の声がする。


「鈴村さん、目を覚ましてくれ」


 はっきりと耳元で聞こえて、私はハッと目を覚ました。


「……部長……?」


 すぐ目の前には、私を心配そうに覗き込む片桐部長の姿があった。目を覚めた私を見てホッとしている。


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