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ジッパー様

第7章 忍び寄る手

 返却……。またあそこに行かなければいけないのか……。


「ワンピースは次の食事の後に返せばいいから」

「えっ……。あの……ごめんなさい……」


 結局、今日は食事に間に合わなかったんだ。せっかく部長が誘ってくれたのに……。


「鈴村さんが謝ることじゃないよ。僕の段取りが悪かったんだ。君を──驚かせたくてね」


 片桐部長がフッと笑う。


「せっかく素材はいいのに、いつも男っぽい格好ばかりで勿体ないと思ってたんだ」

「そんなっ……私なんて……」


 その時、片桐部長が顔を間近に近づけてきた。


「かた……」

「君は綺麗だよ」


 そう言うと、片桐部長は私の唇にキスをした。


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