テキストサイズ

ジッパー様

第9章 調教

「!」


 靴の音は私たちがいるフロアの前で止まり、すぐにドアを開けて入ってきた。


「……あれ?」


 男性の声にビクッとする。


「君は確か……鈴村さんだよね?」

「!」


 私は名前を呼ばれたことに驚いて、顔を上げて男性を見た。
 彼の名前は確か──、


「……進藤さん?」

「そんなところでなにやってるの?」

「!」

「そこ、片桐部長の席だよね」

「……っ……」


 私は今、片桐部長の席に座っている。
 靴音がしたあとすぐに片桐部長に指示され、私は仕事をするフリをして席に座った。
 そして片桐部長は──。




ストーリーメニュー

TOPTOPへ