Hello
第47章 宴 4
休止を前に、まさしく嵐のようなスケジュールをこなしてる俺らだけど、今日のこの日のこの時間だけ、五人だけの時間をすごさせて、とマネージャーに無理をいって実現したこの宴。
去年みたいにカウントダウンがしたいんだ、と頼み込んだ。
店だとパニックになったら困るから、宅飲みならば、というチーフの精一杯の譲歩に感謝して、今回は翔くんちで、ささやかなお祝いをしてるとこだ。
……勝手知ったるキッチンなのだろう。
松潤が手早くつまみを何種類もつくり。
相葉ちゃんが、嵐会のときに好評だったお土産をまた持参してきて。
にのと俺が用意した酒で、五人で乾杯した。
……その酒で最初につぶれるのが俺らってのが笑えるな(笑)
俺らがハタチになるまで、あと15分。
「あ、うまーい。なにこれ」
相葉ちゃんの驚く声に
「だろ。俺の大好物」
翔くんが得意そうに言うのが笑っちゃう。
料理上手なパートナーで良かったね。
なに食べてんのかな。
「松潤作ったの?」
「うん。簡単だよ。作るならレシピ教えるよ」
「うん、教えて。にのちゃん好きそうだな~これ」
三人の会話が穏やかで楽しい。
20年前には想像もしてなかった。
まっさらの五人からのスタート。
いろんな経験と思いを共有して。
悔しいことも嬉しいこともたくさんたくさんわかちあって。
……ここまできた。
俺の何よりも大事な場所。
大事な人たち。
いじられてた末っ子とは思えないほど、逞しく頼りになる男に成長した松潤。
常に周りをみて、ぼーっとしてる俺に絶妙なフォローをいれてくれるにの。
そのお日様のような笑顔で、俺らみんなを元気づけてくれる相葉ちゃん。
みんなを引っ張り、周りとの調和を考えながら前に出てくれる翔くん。
立ち止まりたいと言った俺の思いを共有してくれてありがとう。
みんな大好きだよ。
何よりも誰よりも。
……大切なんだ。