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Hello

第60章 ⭐️⭐️⭐️ * 大宮

Satoko


父上から誕生日会の打診があったとき、正直迷った。
婿どのを探すという隠れた名目をもつそんな面倒な会、真っ平ごめんだ、と、ずっと避けてきたからだ。

でも……今年は、もしかしたらミヤが来てくれるかも、なんて期待が少ーしだけあったから、承諾したんだよ。

でも。


「櫻の国のショウ様、松の国のジュン様……相の国は……マサキ様がご出席です。二ノ国は……カエラ様がご出席くださる、と連絡がございました」


書類を手にしたマリウスからの報告に、そうか……と、ガッカリするとともに、妙に納得した。

確かに、僅かな期待はしてたけど、でも同時にどこかであいつは来ないだろうな、とも思ってた。


……立派に準備を整えてから……迎えに来るっていったもんなぁ。


あの頑固者は、そうと決めたら譲らない部分があるから。


……ちぇ


分かりやすくしゅんとしてる俺に、マリウスは、優しく言い宥める。


「カズナリ様も……ほんとはきっと来たかったと思いますよ」

「うん……分かってる」

「楽しみは、最後に残しておきましょうね」

「うん……」


とたんに元気のなくなった俺に、困ったようにマリウスは微笑んだ。

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