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Hello

第61章 CAT with *バンビズ


…………

メデューサに睨まれたら、きっとこうなってしまうのだろう、と頭のどこかで思いながら。
石のように固まった体を、ギギギ……、とそちらに向ければ。


……ひっ……


恐ろしく冷たい目をした潤が仁王立ちでこちらを見下ろしていた。


「……それ、昨日のことだよね?」

「あ……えっと……」

「……酔わせりゃ、何しても大丈夫だと思ってたの?」

「いや……そういうわけじゃ」

「どうせ、俺が覚えていないだろうからとでも思った?」

「…………いや、その……」


まずい。



「……で。相葉くんもぐるだったってわけ」

「いやいや、そんな!」


矛先は相葉くんにも向けられる。
相葉くんは、首がとれるんじゃないかと思うほど首振ってるけど。


まずい。



……潤は、ガチギレのときほど、穏やかな口調になる。
無表情な顔が、端正な顔立ちをより際立たせていて、迫力100倍だ。


……これは非常にまずい。


「あの……」

「なに」

「…………覚えてんの?」

「言う必要ある?」


おそるおそる聞いたら、バッサリ切られた。

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