Hello
第63章 可愛い人は④*山
Sato
「…そうだね、と、でも言うと思う??」
だからといって、ここが外にはかわんないじゃんか!
俺は、じとっと翔くんを見上げた。
翔くんっていっつもそうだ。
妙な自信でうまーく俺をまるめこむ。
後で冷静に考えると、やっぱりやばくね?とか、わりとあるんだぞ。
わかってんだぞ。
俺がふくれた顔をしてみせると、翔くんは、問題ないよ、と、鮮やかに笑った。
「すぐすむ」
「だっ……ん」
言うが早いか、俺は翔くんの胸に抱き寄せられ、口づけられた。
だめーー!!
だけど、すぐ離れようとした俺は、がっちり支えられた腰から逃げられなくて。
角度をかえた翔くんの唇は、俺の唇をやさしく食み、そのままするっと舌を差し込んできた。
こうなるともうダメだ。
翔くんの舌が俺の舌を絡めとり、ちゅくっと派手に音をたてたのがスイッチとなり、俺の腰は、すとんとおちそうになる。
俺は必死に立ちながら、翔くんのキスを受けた。