僕のまーくん。
第3章 気付いてるの?
「ちょっと、まーくん。痛いし、疲れた。」
ハァハァ。
二人とも、息荒くようやく、僕がそう言うと、まーくんは「ごめんっ!」と言って手を離した。
離された手が、ちょっと寂しかったけど。
今は息を整える事に集中しなきゃ。
ふうっと、息を吐くとようやく状況がわかってきた。なんだか、来たことない所にまーくんは引っ張ってきたみたい。
もう一度、まーくんが言った。
「かずくん、本当にごめんねッ!翔ちゃんとは、いっつもあんな感じでふざけてるんだ。だからさ、かずくんにも、その‥……ふざけたまんま、翔ちゃんがあんな事言って‥……‥……ごめんっ!」
‥……‥……‥……‥……。
「可愛い~❤❤二宮くん、ヤバイ!って?」
「雅紀にいつも弄られてんじゃないかぁ?って?」
ッ!////。
まーくんが今度は真っ赤になってる。
まーくん?珍しい反応するまーくんが、僕にとってはすごく新鮮で‥……なんで真っ赤になるの?って不思議に思いつつ、思いっきり、背伸びしてまーくんの顔を覗きこんでやった。
「かずくんっ!」
急にまーくんが、名前を呼んでそのまま僕のシャツをグイッと、引っ張ってぎゅうって抱き締めた。
~?ん~?ん~?
えっ!えぇぇ~え!////ちょっ、ちょっと待って。待って。何がどうしてこうなった?
小さい頃から、まーくんにはベタベタしたりくっついたりはしていたけど、僕がまーくんを変に意識し出したりしてからは、こんなに、くっついたことはなかった。
「まーくん?」
抱き締められてるのがわかったから、僕もまた耳まできっと真っ赤になってる。
『どうしたんだろう。まーくん‥……』
僕は、頭ん中でグルグルグルグル考えたけど、まーくんのこの行動に全然頭がついていがず、ますます真っ赤になって、ドキドキと心臓も痛いくらいになっていた。
だって、まーくんに抱き締められてんだよ!!
えっと、えっとぉ‥………僕が、まーくんに会いたくてクラスに行って、まーくんのおかまの親友の翔子ちゃんに可愛い❤❤って言われて‥……いや、おかまじゃなかったのか‥……えっと、えっとぉ‥……ダァ~~もう、まーくんどうしたのよ~~
なんか言ってよぉ//
必然的に上目遣いになる角度から、そぉっとまーくんを覗いたら何だか初めて見るまーくんの顔がすぐ近くにあった。