僕のまーくん。
第11章 それぞれの誤解
大ちゃんは、身体をダラーンと前に少しずらして足も投げ出して座ってる。
どこでも、超自然体だ。
「絵、書くんですか?大ちゃん先輩……」
珍しく、かずくんが積極的に食い込んできた。
「ん?うん書くよ。好きだし」
「へぇ~見てみたいなぁ」
このふたり……なんだか、可愛い空気出してるよなぁ~あ~癒される❤
マイナスイオンを放つ二人に挟まれてる僕。
かずくんも、さっきの不機嫌な感じはなくなったから、良かった良かった。
大ちゃんのおかげだ。
「今度、来れば?うち」
ぬっ!?
大ちゃん、今なんと?!
「えっ!行っていいんですか?」
かずくんも、突然の大ちゃんのお誘いにちょっと嬉しそうだし。
自然体で誘う大ちゃんは、一番、警戒しなきゃなんない?!存在か!
そういえば、前に確か翔ちゃんが冗談で(あの時は?)
「二宮くんならいけそう」
とかなんとか言ってたのに、乗っかって
「おいらも」
発言してたっけかぁ!
まさかの、マイナスイオン大ちゃんも、ライバルなのかッ!?
ごちゃごちゃ考えていた僕は、またボーッてしてたんだろう。
「ねっ?まーくん!まーくんも大ちゃん先輩んち今度お邪魔しよう!」
って、そんな話になってた。
「あ、うん。行こう🎵」
そう上の空で何とか答えた僕は、翔ちゃんの横からの視線をふと感じた。
「オレもそん時は誘って❤」
ニッコリ笑ってる。
そのあと、松本くんも
「オレも見たい」
って話になり、じゃあ次は大ちゃんち集合か?みたいな話で盛り上がった。
ガタンゴトン……
そうこう話してる間に、到着した。
ここまで来るのに、もう、ちょっと疲れた僕。
ふぅ~っと、静かに溜め息をついた。
かずくんが、
「まーくん、大丈夫?」
って、下から覗き込んできた。
「ん?うん、大丈夫だよ。行こっ!」
僕らは、近くのボーリング場に向かって歩き出した。
かずくんの隣を歩いていた僕。
大ちゃんと松本くんは、ちょっと後ろからついてきてる。
あれ?翔ちゃんは……?
あ、おいっ!しっかりとかずくんの横をキープしとるやないかい!
思わず心の中で関西弁になってツッコミを入れた。
早いなぁ~もう。油断出来ないな!