僕のまーくん。
第12章 翔ちゃんの気持ち
電車を降りて、ボーリング場まで歩いて行く途中、すかさず、愛しのニノちゃんの横にくっついて歩くオレ。
……くっついてっていっても、ある程度距離はありますけどね。
どうやったらこの可愛い天使のニノちゃんの気が引けるのか考える。
チラッと、横を見れば
下がった八の字眉毛が前髪の隙間から見えて、
その綺麗な澄んだ目は一体、誰を映してるんだ…なんて、勝手な想像をしてしまう。
こんな、近くにいれば少しでもオレを映してくれないかな……なんて、柄にもない事を思わせる
隣の可愛いすぎる、天使のニノちゃんの破壊力にノックアウト寸前だぜぃ!
そうだ!
今から向かってる、ボーリングで、オレの華麗なプレーを見てもらえばいいんじゃね?
「櫻井先輩❤カッコよかったです❤」
な~んて。
「よっしゃ~!やるぞ~!」
俄然気合いの入った俺!
やるからには、お遊びだろうが何だろうが1番取らなきゃ意味はない!!
天使のニノちゃんに、俺アピールしてやるぜぃ!
イェイ!
ガッコ~~ン!!
よっしゃ~!ストライク!見てたか?
ニノ❤
向かい側に座ってるニノは手叩いてくれてるしぃ!
よっしゃ!俺、ナイスアピール🎵
天使のニノちゃんも、投げる。
可愛ぇ~❤
残念。ガターで帰ってくる姿にまた、萌える。
ガッカリ落ち込む姿も可愛いなぁ~
……ん?
ニノの顔色が残念そうな今さっきの顔から、一変!
俺の隣に座ってた相葉くんが立ち上がって、
球を持った瞬間。
パアッと、エンジェルスマイルが、こっち側に向けられて。
何だよ!何だよ!その、キュンキュンくるような、萌えスマイルはぁ!
相葉くんの、動きから目を離さないニノ。
さっきの俺が投げた時の反応とは全く違うその表情に……
俺は、何かイラついた。
おまけに、向こう側からニノ特有の甲高い声で
「まーくん、頑張って!」
って……
おいっ!どっち応援してんだよ!
オレの心の中の叫びが、
松本くんの口からそのまま出てきた。
……幼なじみなら、こんな声援もありか……
くそっ!羨ましいぜぃ!
相葉っちぃぃ!!
……にしても、そのくそ可愛すぎるエンジェルスマイル完全に持ってかれた。俺。