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僕のまーくん。

第4章 何かが変わる季節

‥……‥……‥……‥……‥……‥……‥……‥……

「かずくんっ!ごめんねッ!」


僕は、かずくんに触れた口をバッと離した。


だって、だって、だって‼


なんて身勝手なことしてしまったんだ!

かずくんを見れば、真っ赤な顔して泣きそうだし‥……


この、抱き締めた状況でのキスなんて言い訳なんて

出来ない‥……‥……


「‥…‥……ごめん?」


かずくんが、ポソッと聞いた。



「う、うん!本当にすみませんでした‼」


バッとかずくんの抱き締めていた身体を勢いよく離して、なんとかかずくんに言い訳しようと、僕はかなり焦りながら、


「も、もう教室もっ、もっ、戻らなきゃだね‥……?」


僕はあたふた慌てて、どもりながら、やっとそれだけ言葉にしてかずくんに背を向けた。


黙ったまんまのかずくんをもう一度見る勇気がなかった。だから、かずくんがどんな表情をしてるのかなんて、気付かなかったんだ。


‥……‥……‥……‥……‥……‥……‥……‥……‥……‥……‥……




その日は、朝からそんなことがあって授業中もろくに集中出来ず、先生に当てられても的外れな答え方をしてみんなには笑われるは、体育の授業ではバレーボールが顔に命中するは、お昼の時間のお弁当箱は手が当たって地面にひっくり返すはで散々だった。


翔ちゃんからは、

「相葉くん、今日は一段と天然ぶりが炸裂してるっすね~~~(笑)」


ってあきれられた。


横にいた大ちゃんからも、

「相葉ちゃん~寝不足なんじゃない~?」

ってのんびり言われる始末。


‥……‥……‥……‥……‥……‥……‥……。


あ~~あ。本当に何やってんだろう‥……


あのあと別れたかずくんがどうしてるか、ずっと気になってしまって、散々な今の僕。

まあ、翔ちゃんたちからは「いつもの天然」って対して気にも止められてはいないんだろうけど‥……。


とにかく、かずくんが気になって気になって仕方がなかったんだ。

‥……‥……‥……‥……‥……。


冷静に考えると、いきなりあんな事してしまった自分を殴りたいくらいに後悔している。

僕のしまいこんでるかずくんへの想いが、あの瞬間、押さえられなくなって、可愛すぎるかずくんにクラクラしてしまった。衝動的にしてしまった‥……‥……‥……‥……キス‥……‥……‥。



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