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僕のまーくん。

第21章 衝動



「離して!」


声が震える。


でも、しっかり先輩の事は
拒絶を示す。


まーくんがここにいるなら、
まーくんに助けを呼びたい!


僕は、悔しいけど先輩の力には
敵わないってわかったから。


「にの、俺のものになって」


先輩が僕の身体を後ろから
強い力で抱きしめた。


先輩の身体にすっぽり収まる僕。


「……もっ……やぁ……離し……」


怖さと情けなさで、涙が止まらない。


「にの……にの!好きだッ」


先輩の腕が後ろから食い込む。


「大っ……嫌い……だっ!」


泣きながら僕は一言放った


先輩の腕が緩んだ。


「離……せ!嫌い……だよ……」


振り返って、睨み付けた。


先輩の身体が完全に離れた。


こんな、レイプみたいな真似……
許せない……よ。



バタバタしながら、バッグを
引っ付かんで……震える足をなんとか
動かして、
先輩の部屋から出た。


 
階段を覚束ない足でやっと降りた。



バタン!



後ろから、


「にの!」


って聞こえた気がしたけど……
必死に外に出た。


「ま……っ……く」



……まーくんどこ?!



「まーくん!!!」


泣きながら僕はまーくんを呼んだ







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