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僕のまーくん。

第21章 衝動




外に出て、太陽の眩しさに
クラクラしながら


早い鼓動を抑えながら、まーくんの
姿を必死に探す。



「ちょ……っ!かずくん!?」



……まーくん……いた……。



まーくんに抱き抱えられるように
僕はまーくんの身体に
全体重を預けた


ドサッ



「かずくん!かずくん!
ねぇ!大丈夫?!
どうしたの?ねぇ!?」


まーくんが、いた。
まーくん……


頭がクラクラする感覚の中、まーくん
の温かい腕の中で安心したら
涙がまた、溢れてきた。



「かずくん!どうしたの?
翔ちゃんとなんかあった?」



「まーくん……ヒック……うっ……」


次から、次に溢れる涙。



「……まーく……っん、ぎゅうってして……」



「かずくん……ねぇ?大丈夫?」



まーくんが、僕を強く抱き締めてくれた。



「かずくん?なんで泣いてるの?ねぇ?」



まーくんの胸元が、
僕の涙で濡れてる



トントンってまーくんの後ろに
回してくれてる手が
だんだん僕の乱れた呼吸を
整えてくれる。


「かずくん?大丈夫?ねぇ……」


まーくんが、心配そうに
何度も何度も聞いてくれる。


「翔ちゃんとなんかあった?」


……!?


さっきの事を思い出すと、
止まりかけてた涙がまた
溢れだしてくる



「かずくん、わかった。もう大丈夫
……大丈夫だよ。ね?大丈夫……」



まーくんからの

「大丈夫」

が、震える身体にスウッと
染み渡っていくみたいに
だんだん、感覚が戻ってきた



「……落ち着いた?」



コクン


頷く僕。


「ちょっと歩ける?かずくん、
向こうの公園に行こっ?
飲み物買ってくるよ」


まーくんが、そう言って
手を引っ張ってくれた。


優しい手……


まーくん……ごめんなさい。


僕を許して……



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