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僕のまーくん。

第21章 衝動



「かずくん、はい!」


渡された冷たい缶コーヒーを
受け取って、まーくんをそのまま
見つめた。


公園の木陰のベンチにふたり
並んで座った。


泣いてた訳を、まーくんに
なんて説明すればいいんだろう。

まーくんは、優しいから無理やり
聞き出すことなんかしないだろう。
でも、自分からまーくんに
「先に帰ってて。」

って言った理由は、ちゃんと説明
したい。

先輩にちゃんと、まーくんとの事
話そうと思って、諦めてもらいたくて
部屋まで行かなきゃ行けなくなった事……

まーくんは、知らないから。
理由……

ちゃんと話さなきゃ。



「かずくん、落ち着いた?」


「……うん。ごめんなさい。」


「なんで謝るの?」


「……まーくん僕、先輩に
ちゃんとまーくんの事話して、
諦めてもらいたくて……」


「うん、翔ちゃんに話した?」


「まーくんと、付き合ってるって
話したの」 


「うん、言っちゃったんだね?
大丈夫だよ。」



「……本当は、部屋にまで行くつもりは
なかったんだよ?」



「……うん」



「先輩が、諦めるからちょっと
家そこだから、上がってって言って……」




「……かずくん、部屋で翔ちゃんに
なんかされた?」



……………………。



まーくんに話すのは怖かった。



無防備過ぎた、バカな自分を
何て言ったらまーくんは、
受け止めてくれるかな?


怒ってるよね?

 




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