
僕のまーくん。
第23章 潤くんの誕生日
いきなりだけどちなみに、
今日は8月20日。
夏休みが終わる11日前。
ついでに言うと、潤くんの
誕生日まで10日前になる。
今年の春、この学校で僕は、
潤くんに出会った。
同級生の友達で、僕がこんなに
気を許して話せる人は彼が初めて
かもしれない。
潤くんは、もてる。
誰にでもなつく。
それから、一番は優しいって
所だろうな。
僕の誰にも言えないまーくんへの
ずっと秘めた想いも、
潤くんは普通に、普通に
受け止めて話を聞いてくれた。
考えたことなかったまーくんへの
告白にも
勇気をくれて、背中を押してくれた。
優しいんだよ……
まあ、あとイケメンの顔面偏差値も
かなり高いしね。
だからさ、お礼の意味も込めて
潤くんに、誕生日に何かしたいなって
僕は、思ってるわけで……
夏休み中だから、また遊べるかな?
って思ったり。
でも、潤くんはとにかくモテモテだ。
誰かと約束があるかもしれない。
そこは、あとからLINEしてみよ。
潤くんの予定を聞いて。
会えるかどうか?
潤くんの誕生日を知ってたのはね?
クラスの女子が、潤くんの噂してて
その時
8月30日って。
耳に入ってきたから覚えてたんだ。
潤くんは、僕が誕生日知ってるのは
本人は知らないから。
サプライズ的な、何かを仕掛けたいな
って思ってるんだけど……
なんせ、そんな経験ないから
やり方が良くわかんない。
部活を終えて、着替え終わった
まーくんと、並んで歩いてく
帰り道に。
「ねぇ、まーくん誕生日に
何が欲しいかな?」
いきなり話しかけたら
「んっ?誕生日?僕まだ
先だよ?」
って疑問系で返ってきた答えに
いやいや、それはもちろん
知ってるし!心の中で
まーくんに突っ込みつつ……
……いけね。主語抜けてた……
「潤くんの!」
と付け足した。
