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僕のまーくん。

第5章 同じ想い


「まーくん‼‼なんで‥……」


「なんでいるかって?」

優しいハスキーな声のまーくんは、少し罰の悪そうな顔しながら僕に言った。


まさか、リビングにまーくんがいるなんて思わないから、パジャマだし、なんかずっと寝てたから髪の毛もグシャグシャなまんまだったし、急に恥ずかしくなった。


母さんが横から、

「まーくん、朝は来れなかったけど、あなたのクラスの友達にあなたが休みって聞いて心配して来てくれたんだって。いつも、優しいまーくんにケンカしたなら、ちゃんと素直に謝んなさい‼」


って言いながら、ごめんね。まーくん。って何も知らない母さんが先に謝りながら、座ってるまーくんの前に、ビスケットとジュースを出していた。


「いや、おばちゃん違うんだ。ちょっと‥…ね。」


そう言ってチラリと僕を見るまーくん。


「まーくん、ゆっくりしていきなさい。なんなら、ご飯も食べてって全然構わないわよ。ちょっとおばちゃん買い物行ってくるから。かず、ちゃんとまーくんに、謝りなさいよ。」


‥……‥………。



そう言って母さんは、買い物に出掛けて行った。


うちに、ふたりきり‥……になった。


少しの沈黙のあと‥……‥……


「あのさ」

「ねぇ」


二人同時に喋るタイミングがキレイにかぶった。


‥……‥……‥……。


「あ、な、何?」


まーくんが、物凄く気を使いながら僕に言った。


「かずくん、大丈夫?風邪ひいた?‥……朝はどうしても、なんていうか、かずくんちに迎えに行けなくて‥……‥……でも、気になって、かずくんのクラスまで行ったんだ!そしたら、休みだって言うからさ‥……‥……‥……‥……」


「あのさ、かずくん‥……本当にごめんなさい」



まーくんが、ガバッと頭を下げながらそう言った。


それから、さっきよりも真っ赤になった、まーくんが僕にこう言ったんだ。


「昨日の、あれ‥……気持ち悪かった‥……でしょ?」


僕は、まーくんをずっとみつめていた。

そんなまーくんは、また、

「本当にごめんなさい」

ってもう一度頭を下げて、

「放課後、体育館に‥……かずくん、来てるのすぐ気づいたんだけど‥……‥……なんていうか、かずくんに会わす顔がないっていうか‥……僕は、あのまま嫌われてしまったんじゃないかとか‥……‥……色々思って‥……‥」

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