僕のまーくん。
第5章 同じ想い
「‥……‥だから、かずくんと目が合った途端、逸らしちゃったっていうか‥……見れなかったんだ。かずくんのこと‥……‥……本当にごめんね。色々‥……」
最後らへんはだんだん、声のボリュームが小さくなっていったまーくん。
僕の言葉を待っていた。
「まーくん、僕ね‥……‥……」
まーくんがなんだか、色々と一生懸命心を込めて謝ってくれた。
だけど、僕の気持ちはまだなんにもまーくんには、伝えていない。優しいまーくんは、顔を真っ赤にしたまま、僕をみつめていた。
「あのね、あの‥……‥……」
いざ、その言葉を口にしようとすると、物凄く怖くなった。また、心臓がドキドキ鳴ってくる。
「うん‥……‥……?」
まーくんが、僕の言葉を逃さないようにじっと見つめてくる。
「まーくん、聞いてくれる?」
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「あのね‥……僕、昨日‥……言いたかったの…」
「うん‥……?」
「‥……僕の気持ち、知ってるの?って僕あの時‥……聞いたでしょ‥……?」
「‥……‥…え、うん‥……」
「僕は‥……‥……」
ギュッと固く拳を握りしめて、
「まーくんのことが、ずっと前から大好きです!」
一瞬シーンと静まりかえったリビング。
僕は、
僕の心の中にずっと閉じ込めておこうと思っていた一言をやっと口に出来た。まーくんにむけて。
「かず‥……くん‥……」
「本当に‥……?」
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まーくんが僕に聞く。
「これ……夢みてるんじゃ‥……ないよね?」
耳まできっと真っ赤になってる僕は、まーくんの言葉にプルプルと首を横に振った。
そしたら、まーくんが急にガタンッと椅子から立ち上がり、まだリビングの扉前に立ったまんまの僕のほうにスタスタ近寄ってきた。
「かずくん‼‼」
近寄ってきたまーくんの右手にグイッと引っ張られて、僕の顔は、背の高いまーくんの胸元にパフッと収まった。
「まーくん‥……」
ドキドキドキドキ心臓が早鐘を打ったように鳴っている。ちょうどまーくんの胸元にいる僕は、どっちの心臓がこんなになってるか分からなかった。
「かずくん‼」