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僕のまーくん。

第28章 夏休み最後の思い出作り



僕は何気なく
ベッドの下に無造作に置かれた
お菓子の入った袋にふと目がいった。


あっ!


これ、中身出さなきゃだ!
まーくんに見つかっちゃダメだ。


さっきドラッグストアで買ったあれこれ。


今のうちに枕の下にでも挟んどこ。


見たことも使ったこともない物たちを
急いで開封して、とりあえずベッドの下に
隠した。


後から、まーくんに使ってもらえます
ように。

ちょっとお願い事みたいなこともして。


乙女だな。僕…… 



ちょうど、そんな事を考えていたら
タンタンとまーくんが階段を登ってくる
音が聞こえた。


A「かずくん、お待たせ。
はい、これでおでこ冷やそ?」


冷たく絞ったタオルを持ってきて
くれたまーくん。

 
横に寝そべっていた僕のおでこに
そぉっと乗せてくれた。


N「ありがとう。まーくん。」


にっこり笑ってお礼を言って
まーくんをみつめた。


その視線に気付いて、まーくんは僕に


A「大丈夫?」


って、心配そうな顔で覗き込んできた。


N「ありがとう。気持ちいい。」


A「暑かったからね……」


N「本当に大丈夫だよ。」


A「……うん。なら良かった」


寝転がってる僕の横にまーくんは
座り込んで、僕の顔をじぃっと
見つめてる。


優しい顔で僕を見てるまーくんに


N「まーくん、今日まだずっと一緒
にいて?」


甘えるように言ってみた。


A「うん、もちろん。かずくんが
そう言うならいるよ?
……ってかさ、おばちゃん今日
もしかして遅いの?

テーブルの置き手紙、ごめん。読んだ。」



まーくんがそう言うから。


N「うん。夜遅いはず。」


まーくんを見つめながら返事した。

 


 


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