
僕のまーくん。
第30章 ダブルデート的な?
Nside
まーくんに会えないから、退屈だし
夏休みも、あとわずかで。
もうすぐ学校も始まる。
まだまだ暑くて、昼間は外に
なるだけ出たくなかったんだけど。
伸びすぎた髪を見て母さんが、
切りに行けって顔合わせる度に言う
もんだから。
美容室、なう。
まーくん行きつけのこの美容室。
僕は、髪型なんて無頓着なせいも
あって、美容室なんて本当は
どこでもいいんだけど。
まーくんが、前に一緒行こうって
何度か連れて来てくれたから。
最近は、一人でもここに来るように
なったのよ。
その前は、自分で適当に切ってたから。
それくらい、どうでもいいって感じの
自分で。
オシャレでイケメンのまーくんとは
僕は、全然違うから。
基本長く伸びてようが、前髪が
目にかかってようが……
まーくんみたいに、サラサラの綺麗な
茶髪は、そりゃあ、憧れるけどさ。
あれは、まーくんがするからあんなに
素敵なのよ。
僕のまーくんは、完璧だな。
うん。
あぁ……会いたいなぁ。
あっ、またまーくんの事考えてる。
鏡に映ってる、自分にふと目を
やると、さっきまでのボサボサ頭
の人物とは、別人のように、
さっぱりなっていた。
「どうですか?
少し、前髪とサイドは長目
にしてますが?」
美容師さんに聞かれて、
N「はい大丈夫です。
ありがとうございます。」
って返事した。
だって、これ以上僕からの注文なんて
ものはない。
さすが、まーくんが気にいって通う
美容室だなぁなんて思う。
こんな僕でも、今風なオシャレ男子に
変わった。
