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僕のまーくん。

第31章 潤くんの誕生日と花火大会



Nside


やったぁ!
まーくんのチームが勝った!

まーくんの活躍が、素人目にも分かる
試合内容だったと思う。


ガンガンシュートを決める姿に
キュンキュンしちゃった。


僕、横にいた女子よりも女子の感覚
だわ。


っていうか、彼女の感覚だよな。
現実。
そうだし。


あぁ、あんなカッコいい人が
僕だけのものなんだから。


……優越感。


女子に知れたら殺されちゃうかもな。


まーくん、モテるもんな。

 
学校始まるの、なんかやだなぁ。
また、学年違うから離れちゃうし。
夏休み、あと1ヶ月くらい延びないかな。
……なんて。



バスケ部の人達が次々に出てくる。


……まーくん、遅いな。


いつもは、僕が待ってる時は一番か二番に
出てくるんだけどなぁ。


結構、ぞろぞろ出てきた所でまだ来ない
まーくんを不思議に思ってたら、 

さっき、二階から僕の離れた横で応援していた
一人の女子がなんか泣きながら走って行った。



えっ?


何?


どうしたの?


僕は外で突っ立ったまんま、その子を
目で追ってたら、ふいに僕に
気付いて泣いてるその子とバチっと
目が合った。



キッと、一瞬その女の子に睨まれた
ような気がしたのは気のせい?


……僕、何にも知らないし。

しかも、その子の顔も名前も知らない。
可愛い顔してるなって思った。

まーくんを、見に来てる女子ってのは
認識してたけど。


学年ももちろん知らない。


どうしたんだろう?


まぁ、いいや。


それより、まーくん遅くない?
   


なんて思ってたら、バッグを肩から提げて
着替えたまーくんが、やっと出てきた。


ん?あれ?


なんか、元気なくない?


まーくん……



気のせい?


こっち見て笑って手を振ってくれてるけど


なんか、いつもと違う?


試合も、勝ってさっきまで
大ハシャギだったのに……


どうしたの?
まーくん……









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