
僕のまーくん。
第31章 潤くんの誕生日と花火大会
N「まーくん、どうかした?」
近付いてきた顔を覗き込んだ。
A「あっ……かずくん、ごめんね。
待たせちゃって。」
N「勝ったね!おめでとう♪
超カッコ良かったよ!」
A「うん……ありがとう。かずくん
見てたし気合い入れてたよ。」
N「見れて本当に良かった!」
A「…………。」
ん?なんか言いたそうな目してるよね?
何?
どうかしたの?
N「……まーくんなんか変!どした?」
まーくんが、困ったような顔をして
僕を見た。
A「かずくん、あのさ……」
なんか、言いにくそうにしてる
から、瞬時に嫌な予感がした。
N「うん……」
A「さっき、ここ女子が通ってったでしょ?」
N「うん、泣いてた……よ?
えっ?なんで?何?!」
A「かずくんに言おうか、
別に言わなくてもいいか
迷ったんだけど……」
N「うん……何?」
怖い。
まーくん……何言おうとしてるの?
A「やっぱり隠し事も嫌だから……」
N「……うん、言って?」
A「さっきの子に告白された」
……。
えっ?
A「だから、ちょっとかずくん
待たせちゃって……ごめんね。」
N「まーくん……何て言ったの?」
泣いて走って行ったあの女子の顔が
浮かぶ。
A「付き合ってる子がいるから、
ごめんなさいって、はっきり
伝えたよ。」
まーくんが、ニコッと笑って
僕にそう言って、
A「でも……」
って続けた。
A「その子に、それってもしかして
いつもバスケ見に来てる1年の
男の子じゃないですよね?って
聞かれて……」
ドキン!
心臓が大きくなった。
A「言わなきゃなんない?って
答えたの。」
N「……うん」
声が震えちゃう……
怖い。
これ以上聞くのが……
さっき泣いてるあの子が一瞬
僕を睨み付けて行った理由が
もしかして……って思ったら……
A「教えてもらえないと、諦め
られません。って言うから……
そうだけど。って言っちゃった。」
!?
やっぱり!
だから、さっきのアレだったんだ。
A「ごめんね?かずくん……
ばらしちゃって」
N「……まーくんがもし噂になって
広まったら変な目で見られちゃう!」
