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僕のまーくん。

第32章 ライバル出現!?



あら?
 
何なの?その反応……

綾野くんは、長い前髪の間から
こっちをギョッとした顔して見て……る?


えっ?


あれ?

僕、なんか変な事言った?


N「あの……?」

小首を傾げて彼を見上げると


綾「ぁっ……ぁっ……」





なんか、急にオタオタする姿に
僕は益々分からなくなって、つい 
近付いて行って

N「ん?大丈夫?……名前もしかして、
 違ってた?」

と、彼を見上げて覗き込んで言った。


綾「ぃやっ……あの、違わない……」


声、小さくてちょっと聞き取りにくかった
けど、「違わない」って事は
やっぱり、

「綾野くん」

で合ってんだよね?

僕は、ホッとして綾野くんにもう一度


N「僕、話した事なかったけど
 二宮。よろしく……ね?」


それだけ言って、とりあえず愛想笑いに
なっちゃったかも知れないけど、
ちゃんと挨拶した。


綾「ぁっ……はい、僕こそ、
 よろ…しく…」


N「うんっ」


……シャイなんだろうなぁ。


悪い人じゃなさそうで、とりあえず
良かった。

……ちょっと暗い感じはするけど。

まーくんの太陽みたいに眩しい笑顔を
普段から見慣れてる僕は、この人みたいな
タイプがちょっと新鮮に見えた。


ガタガタガタガタ


机を運び終わり皆が散らばって、
ホウキで掃いたり、モップで拭いたり始めた中。

J「おい、ニノ!真面目にやれよ」

ニヤリと笑いながら、雑巾を投げ付けて
くる潤くん。


あっ!


ちくしょー!やったなぁっ!!


投げられた雑巾を潤くんに投げ返す。


「コラッ!お前ら、真面目にやれ!」


担任に怒鳴られる僕ら。


……もう、潤くんのせいで僕まで
怒られちゃったじゃん!

バカ!潤くん!

ハハハって笑ってるし。

潤くんのお腹にジャブ入れる真似をすると
それを、交わす真似をする潤くん。

んもうっ!

潤くんが交わしたと同時に

ドンッ

潤くんと誰かぶつかった。

J「あっ!悪りぃ」

潤くんが振り返ってみた相手は
綾野くんだった。

僕も潤くん越しに、「ごめん!」
って謝った。

ふいっと潤くんからも、僕からも
目を逸らした綾野くん。

J「何あれ?ちょー感じ悪りぃな」

あちゃー。

悪かったなぁ……

完全に今のは僕らが悪かったんですよ?
潤くん。







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