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僕のまーくん。

第33章 勘違い?



J「んぁ?」


N「……そこのゴミ箱見て……ケホッ」


J「は?ゴミ箱?」

潤くんが後ろのゴミ箱に行った。

J「何?」

後ろを振り返ったら、潤くんが
ゴミ箱を覗き込んでる。

N「小さい白い紙入ってるでしょ?」


J「ぉん、これ?」


潤くんが拾ってみせたのは、さっきの
アレで。


N「……ソレ。開けて?」


ガサゴソ


J「なんすか?これ!」


N「…ケホッ…机に入ってた」


J「ニノの?」


N「うん」


J「きもっ!」


N「ね?」


J「もうちょっとましな紙に書けよなぁ」
 

N「そこ!?」


J「だってさぁ、見てますって言うくらいなら
 ニノに気があるって事じゃねぇの?」


潤くんが、そのメモを裏返したり、
表の文字をじぃぃっと眺めたり
しながら、言った。


N「違う。イタズラだよ」

ガタン。

その時、後ろから長身の男子が
僕と潤くんの横を通りすぎて、
前の席の椅子を引いた。


あっ……えっとぉ。


J「綾野、おは~」


潤くんが、先に声をかけた。

あ、そうそう。綾野くんだった。


N「おはよー。綾野くん、ケホッケホッ……」


チラっと振り返って、一瞬長い前髪の間から
見えた目と目が合った。


綾「おはよ……」


潤くんのほうも、チラっと一瞬向いて。
また、すぐ前を向いて教科書やら
机にしまいだした綾野くん。


J「なぁ、ニノだからお前気をつけろって
 忠告しただろぉ?」

お構いなしに又、潤くんが僕に向かって
喋りだした。


N「忠告って?ケホッケホッ……」


J「可愛すぎるからだよ!色んな奴に
 目を付けられるのっ!!」


…………………。

又それか。


マジで頭痛い。


やっぱり、潤くんに話さなきゃ良かったかも。

なんて、思ってたら。

J「ここでは、俺が見張れるけどな」

なんて、まるで。

お姫様を守る騎士みたいになっちゃってる
潤くん。

N「……ありがと」


もう何でもいいや。
とりあえず、訳も分からず潤くんに
お礼を言って。

J「これ、どうする?」

潤くんが、あのぐちゃぐちゃにした
メモを目の前でぶらぶらさせてるから


N「いらない。捨てて」

って。

また、ゴミ箱にそのままポイしてもらった。



……後にこの行動も後悔する事になるなんて。

 

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