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僕のまーくん。

第33章 勘違い?



……綾野くん。


昨日、席替えして。


僕の中では、ほぼ初めまして状態で。

挨拶しかほとんど交わしてないけど……

だって。

あんまり、人と関わるの好きじゃないような
オーラ出してるし……

まぁ、僕も似たようなもんだから。


……綾野くんが保健室利用したからって

「あれ」の確信はない。


まして、僕にそんなことする理由も
思いつかないし、想像すら
出来ないし……


勝手にそんなこと思って、ごめん。
って感じだな。
   


……もう、いいや。




忘れよう……



ごちゃごちゃ考えている間に又もう一度
眠りに落ちて……



次、目が覚めた時は放課後だった。


A「かず……く……かずくん……かずくん!」


N「……あ」


目の前にまーくんがいた。


A「起きれる?帰ろ?」


N「……うん」


モソモソと布団から出た。
ふらつく足を支えてくれるように
まーくんが、「ほらっ」
って手を差し伸べてくれる。


先生が、「優しい彼ねぇ」なんて
言うから、ギョッとしてしまった。


A「くふふっ……冗談でしょ?」

 
まーくんが笑ってる。

A「お礼言って?かずくん」

……。

分かってるよ。

こんな時もムダに、保護者ぶりを
発揮するまーくん。


N「先生、お世話になりました。
 ありがとうございます。さよなら……ケホッ」


ニッコリ笑って横で支えてくれる
まーくんをチラリと横目で見ながら
先生にちゃんと挨拶をした。


「気をつけてね。お大事に。病院行くのよ?」


先生の言葉に「はい」と返事をして
保健室を後にした。

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