
僕のまーくん。
第34章 本当に誰なの?
潤くんが予想以上に、この話に反応するから
僕は、
N「綾野くんに、まーくん達紹介するよって
話したよ」
って言ったら、
J「はぁっ!?」
凄い強めのはぁっ?が返ってきて。
N「なんで?いけなかった?」
不思議で潤くんに聞くと
J「お前っ……だってよぉ、あいつ……
まだ白だか黒だか……はぁ、くそッ!」
ぶつぶつ言ってる潤くんに
N「大丈夫だよ?あっ!?もしかして、
櫻井先輩狙われる~とかって心配してる?」
J「はぁっ?ちげぇよ」
N「じゃあ、別にいいじゃん。減るもんじゃ
ないし。僕はまーくん誉めてもらって
むしろ、嬉しかったけど。フフフッ」
J「乙女かよ」
可愛らしくわざと口元を隠しながら
潤くんに笑ってみせる。
J「俺は、会わせたくねぇかんな」
ムスッとした顔で腕組みしながら、
こっちを見る潤くんが、なんだか
凄く、可愛く見えた。
N「あはは……嫉妬潤じゃない」
櫻井先輩の事になると、取り乱す
潤くんが、本当に可愛く見えたんだ。
J「お前!バカじゃねぇの?マジでぇ」
この野郎~って、脇の下を擽られながら
N「ちょっ!潤くん止めて!止めてっ!
あはははは!もうっ!!」
廊下で、ギャーギャー騒ぐ男二人。
近くにいた女子も
「何してんの?ちょっ!邪魔ぁぁ」
なんて通り過ぎていく中。
廊下から、教室の中がパッと目に入って
一瞬、視線を感じた。
こっからじゃ、遠い窓際の席の
……綾野くん?
えっ?
めっちゃ、今こっち見てました?
何?
二秒くらい、がっつり目が合ったよね?
えっ?
えっ?
しかも、逸らされ方……なんか……ねぇ
意味ありげ?
な、感じ。
なんでそんな遠い所からじっと見てたのよ?
N「ちょっ!潤くん止~め~ろってぇ!
この、くそっ!」
やり返しながらも、今の綾野くんの
視線が何故か気になって仕方なかった。
多分、気のせいじゃない。
こっちがっつり見てました……よね?
僕らの会話が丸聞こえだったの?
って。
ちょっと心配になった。
……でも、こっから超離れてますけど?
凄い地獄耳でもない限り、敢えて普段より
気使って、小声で会話していたのに
聞こえる訳……ないよね?
……じゃあ、何で見てたの?
