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僕のまーくん。

第34章 本当に誰なの?



N「まーくん!見に行っちゃダメ!」

ニヤニヤしてる、まーくんの考えがすぐに
読めた僕は、まーくんの腕を引っ張った。


A「やっぱ、ダメぇ?」

N「ダメに決まってるでしょう?」 

悪ふざけする時のまーくんの顔は、いつも
決まってこの顔なんだから。
長年連れ添ってる夫婦のように、
それが、分かる僕はまーくんを速攻、
引き留めた。


A「分かったよぉ」


…………。


まーくんが、分かってくれたのは良かった
けどさ。

あんな、声が大きかったら他の奴等に
みつかったら絶体絶命じゃないの?
潤くん……

後から、言っといてあげよ。


……ニノこそ、何してたの?

なんて聞かれるかもしれないけどさ。


A「じゃあさ、声響かないように
 警告してやろ?」


まーくんが、そう言って、向こう側の壁に
耳を済ます真似をしているけど。


その1回きりで何にも聞こえなくなった。


A「……終わった?」


クフフッってまーくんが含み笑いをしてる。


……終わったって……。


だけど、そう思ってるのも束の間。


急に


「あっ、潤ッ……!」


甘く切ない、櫻井先輩の声が風に乗って
又響いてきた。


……潤くん。


一体、そっち側で何やってんのよ?



A「うっ、ウウンッ!!!」


まーくんが、急にでかい声で咳き込むから
僕もびっくりして、まーくんを見た。


向こう側のお二方……

多分、今ので一旦止めてくれたかな?


まーくんも、邪魔したわけじゃないのよね?


誰が来るか分からないし、

誰が聞いてるか分からないからさ。


警告。


そう、声は出しちゃダメ!の


警告的な?


ね?


だって、今日初めて来て気に入ったこの
場所をさ。

変な噂立っちゃったりしたら、
もうまーくんと来れなくなっちゃったら
やだし。


……まぁ、僕らもお楽しみするなら
気をつけなきゃだけどね?


変な事続いてるからね……


(いつも見てます)


(男を恋愛対象としてみれますか?)


机と鞄に入ってたキモい紙切れを
思い出した。


N「ねぇ、まーくん僕らも……
 気をつけなきゃ、だよね?」

真剣な顔で、まーくんに言ったら
朝の僕の話を思い出したのか


A「確かに……」

って小さく言って頷いた。








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