テキストサイズ

僕のまーくん。

第37章 かずくんがヤバい!?



N「あのさ……ちょっといいかな?」


わざわざ追いかけてまで来たんだ。
今聞かなきゃ、いつ聞くんだ?って……

正に、絶好のタイミングに僕は思い切って
本題をぶつける覚悟を決めた。


「……なんですか?」


音楽室は二人きり。
誰にも邪魔される事なく聞きたい内容を
確かめる事が出来る。

僕は、一瞬息をスウッと吸って
綾野くんの方を真っ直ぐ見て聞いた。



N「変な事急に聞くけど、ゴメンね?

 ……あのさぁ、綾野くん……もしかして、
 もしかしての話だけど……僕の事、登下校の時 
 …………つけたりしてない?」




言った!




ついに本人、目の前にして言ってしまった!




……………………。




ん?


目の前の綾野くんは、ピアノの前で
立ったまんま。


僕の言葉に無反応……?


N「あっ……本当に急にゴメン!変な事言って!
 違うんなら違うでちゃんと言って!」


黙ってる綾野くんに、僕も焦ってフォローして
しまうような言葉を掛けた。


 
N「ちょっと、気になってて……」



ドキドキしていた感情はないけど、
やっぱりこんな事急に聞いてしまって、
もし違ってたら……と思ったら
急に目の前の黙ったまんまの綾野くんに
対して凄い、罪悪感が押し寄せてきた。


N「…………綾野くん?」


窺うように、綾野くんの顔を覗き込むように
見る僕。


なんか、重い沈黙だけが二人の間を漂っていた。


N「あっ、違う?……違うなら言って?ね?」


更に焦る僕。



その時、綾野くんはやっと口を開いてくれた。



それはとても、聞き間違い?
というような、一言に僕の
思考回路は、一時停止したかと思った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ