
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
「太陽の神様」は、隣にいる色白な小さい子と
歩きながら帰って行った。
人通りがだんだん少なくなっていく。
バレたくはなかった。
つけてるなんて、そんな事「太陽の神様」に
だけは知られたくなかったから、
ある程度まで行って、そこで諦めた。
でも、一つ分かった。
離れてたけど、風に乗って聞こえてくる
ちょっと高めの男子の声。
隣にいる色白な小さい子が何度も言ってた。
「まーくん」
「まーくん」
って。
だから、きっとそれが「太陽の神様」の
あだ名なんだろう。
「まーくん」……か。
いいな。
俺も、呼んでみたい。
……本名は、なんて言うんだろう。
知りたい。
そして、又何度でも見たい「太陽の神様」の
あの笑顔を。
茶色い髪が、本物の太陽に照らされてキラキラ
サラサラ輝いて見える。
見とれてしまうほどの、イケメン……
明日は、朝からこの辺で待っててみよう。
