
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
家に帰ってからも、「太陽の神様」改め。
「まーくん」
の笑顔を思い出す。
キラッキラの眩しいくらいのあの笑顔。
胸がギューッと締め付けられるくらい苦しい
この想いは……
きっと、俺の初恋になるんだろう。
それがたまたま、同性だっただけで。
俺は、あの人だから惹かれたんだと思う。
考えれば考えるほど、あの人の存在が
俺の中でどんどん大きくなっていく。
……知りたい。
願わくば、知り合いたい。
……なんて、おこがましい願いだろう。
俺なんかみたいな奴に、そんな事言う資格はない。
……分かってるさ。
知られたら、きっと退かれる。
なら、見てるだけでいい。
見てるだけで。
明日も、探そう。
「太陽の神様、まーくん」を。
……それにしても。
太陽の神様に気をとられ過ぎて、隣にいた
男子の存在まで、ちゃんと見なかったけれど……
なんか、見たような顔……だったような?
あの見た目の幼さからすれば、多分、いや絶対
あれは一年だったよな?
俺と一緒……
同じクラス?
ほとんど覚えてない、クラスメートの中に
いたような、いないような……
明日、それもチェックしてみよう。
