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僕のまーくん。

第38章 綾野くん




それからというもの、俺は行きや帰り道
何気なく相葉先輩を待ち伏せした。


また、一つ分かった事。

一緒によくいる二人の先輩達もイケメンで
サッカー部のエースとつるんでいるみたい。
もう一人も、よく一緒にいるとこをみかけた。


そして、相葉先輩自体はバスケ部のエースと
きたもんだ。


俺は、暇さえあれば部活もよく見に行った。



だって……バスケしてる先輩は
ただ、ただ、かっこよくて。
……女子もキャーキャー騒いでる
気持ちが俺にはよく分かった。



でも、その中に一人いつも必ずと言っていいほど
いるお馴染みの存在。


「二宮くん」


彼はほぼ相葉先輩を待っている。
同じ位置から、いつも見学してる。


そんな二宮くんに相葉先輩はアイコンタクトを
してたり、直接的にニッコリ微笑んだりと
よくしているのを見た。



……一体どういう関係なんだろう。



同じクラスと分かってから、彼の存在も
気になって仕方なかった。



登下校時、肩を並べて一緒に歩いてる光景を
何度も見てきた。


「まーくん」


「かずくん」


なんて呼びあってるくらいだから、
きっと近所の幼なじみとかそんなとこの
関係なんだろうか。


……にしても。


ずっと見てるから分かる空気。
イケメンの友達といる時には、ない甘い空気が
この二人には流れている気がする。



二宮くんが羨ましい。



僕も、あの人の横を一緒に歩いてみたい。

 
願わくば、あの笑顔を俺にも向けてもらいたい。



……なんて、叶わない願いを心の中だけで
呟いてしまう。



先輩。


俺の存在をどうか、知ってください。






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