
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
翌日。
教室に入って自分の席に向かった俺は、
一番後ろの窓際に座っている
二宮くんの姿が目に入ってきた。
今朝は、相葉先輩の待ち伏せは止めといた。
昨日の帰り道に、もし気付かれていたら……
なんて、ちょっと怖くて。
もう来てたんですね……
席に着く前に松本くんと二宮くんが話してる
内容が耳に入った。
J「だってさぁ、見てますって言うくらいなら
ニノに気があるって事じゃねぇの?」
?
N「違う。イタズラだよ」
何の事だろうか?
途中から聞いても全く分からなかった。
ん?二宮くん……あれ?
横顔が通りすぎる前に見えたけど、
何だか赤くない?
J「綾野、おは~」
松本くんに普通に挨拶された!
あっ……
N「おはよー。綾野くん、ケホッケホッ……」
えっ?
二宮くん……大丈夫?
風邪かな?
なんか、だいぶきつそーですね……
綾「おはよ…ございます…」
また、愛想のない挨拶を返してしまった……
せっかく、二人から先に声かけてくれたのに。
にしても、二宮くん赤いな。顔も耳も……
チラリと二宮くんを見た後、俺は教科書やなんや
を、机にしまう作業をしていた。
J「なぁ、ニノ、だからお前気をつけろって
忠告しただろぉ?」
後ろから聞こえてくる松本くんと二宮くんの会話。
どうしたんだろう?
N「忠告って?ケホッケホッ……」
二宮くん、咳ひどいな……
J「可愛すぎるからだよ!色んな奴に
目を付けられるのっ!!」
松本くんが、何やら意味深な発言をした。
前にいる俺にも、何の遠慮もなく、
会話を続けている。
……全部聞こえてますけどぉ
