
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
二宮くんを連れた相葉先輩が教室から出て
行ったあとも、後ろの席に櫻井先輩がまだ残って
いた。
……。
まだ、ここにいるのかな……
先輩、後輩同士……
この二人も仲いいんだろうなぁ
二宮くんの席に櫻井先輩は、座り込んだようで。
会話が、自然に俺の耳にも入ってきた。
J「ねぇ……翔さん。俺と二人になれて
嬉しい?フフフッ」
…………。
えっ?
今のどういう事?
えっ?えぇっ?
友達の会話なんですか?
それ……
S「ブッ……お前……こんなとこで、や、止めろ」
なんて、後ろから櫻井先輩が言ってるのが
聞こえてくるもんだから、益々、その
関係性に?マークが生まれる俺……
J「だって、あの祭り以来じゃん?」
S「……あぁ」
J「楽しかったな、俺……あの夜は」
………………夜?
祭り……
この二人もなんだか、話す内容とトーンが
普通の先輩、後輩という感じがしないのは
俺の気のせいなの?
……あぁ、後ろ振り返りたい!
イケメン同士の、多分聞いたらいけないような
内容に、ドキドキしてる俺。
自分が、男の相葉先輩が好きだからって
この人達もそうだとは限らないじゃないか。
……で、でも。
J「翔……可愛いよな。やっぱ……フフフッ」
そんなこと言ってる松本くんは、今どんな
顔して言ってるんですか?!
余りにも甘い声のトーンに聞いてる
こっちが、恥ずかしくなってくるよぉっ
S「潤、止めろ。向こう行くぞ」
櫻井先輩が、ガタンと立ちあがった。
