
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
そうこうしているうちに、体育の授業になった。
……嫌いな外でのサッカー。
チームを組まされ、試合形式で行うという
地獄の時間。
その時、アクシデントが起きた。
クラスの山田くんという人と俺はぶつかって
足を怪我した。
血が結構出てるもんだから、先生が
「綾野、保健室へ行け」
と。
……保健室?
二宮くん今、いるよね?
ふと思った。
さっき、相葉先輩に支えながら連れて行って
もらってた二宮くんの姿が頭に浮かんだ。
それにしても、怪我した足が想像以上に
痛かった。
血が出てる足を少し引きずりながら
俺は保健室に向かった。
……まさか相葉先輩、もういないですよね?
でもこのタイミングで、なんで保健室に行く事に
なってしまったんだぁ!と自分を恨む。
と、とりあえず行こう。
ガラガラガラガラ……
あんまり、音を立てないように気を使って
「……失礼します」
俺はソロ~っと扉を開けて入って
先生がいないか、キョロキョロ確認した。
……いないの?
右側の奥には、カーテンで仕切られているベッド
が並んでいる。
一つ、カーテンが閉まってこちらからは
すぐに、見えないようになっている場所があった。
……あそこに、二宮くんいるんですね
とりあえず、止血したくて俺は先生がいないから
勝手に治療箱みたいなものを開けて、
消毒液を適当に垂らして、ガーゼを当てた。
これでいっか。
……相葉先輩は、とりあえずいないようだし。
えっとぉ
二宮くん……
寝てますか?
ソロ~っと俺はカーテンを捲った。
