
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
そぉっと、足元の方から覗くと、
マスクをしてスヤスヤ寝ている二宮くんの
姿が目に入った。
……あっ……可愛いな。
マスクをしているせいか、少し見えてる顔の
部分は多分、熱があるせいか赤くなっている。
スヤスヤ寝ているけど、きつそうな呼吸が
シーンと静まりかえっている保健室だから
よく、分かった。
……大丈夫ですかね?
俺は黙ったまんましばらく二宮くんを
眺めていた。
布団から除く黒髪の二宮くん。
子どもみたいな、あどけない無防備な寝顔は
子犬のようで……
本当に可愛い人だな。
同じ男なのに……
相葉先輩に、いつも守られているような
そんな存在の二宮くん。
……羨ましいな。
俺はまた、そぉっと出来るだけ音を
立てないように保健室を後にして、校庭に
戻った。
