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僕のまーくん。

第38章 綾野くん




朝の教室。


いつものように1人。


俺は、小説を広げて自分の席で読んでいた。



そこに。



急に目の前に立ってる男子が1人……



はっ?



N「おはよう」



二宮くんが僕の机の前に立っていた。



……えっ?えっ?何……


 
綾「……おはよう」



俺も、反射的に挨拶はした。



……したけど。



まだ、そこから動こうとしない二宮くん。



なんだ?



なんなんだ?



心の中で、一気に動揺する俺に二宮くんが



N「えっとぉ……」



なんか言おうとしてる……


…………。


もしかして、つけてるのがバレたの?


途端にバクバクする心臓……



綾「なに?」



平静を装う俺。


動揺してるのがバレたらヤバい!


……でも、それ以上、なんだか言いにくそうにして
なかなか次の言葉を発さない二宮くん。



……………………。



な、なんなんだぁぁっ



……ってか、昨日休んでたし今日出て来れた
って事は……




綾「……もう、風邪大丈夫なんですか?」




……ッんはぁぁ…言えたぁ!




絞り出すように言ってしまったせいか
いつもより、数倍、愛想悪い感じになった。

 

ウッ……そんなつもりじゃないんだけど。



でも、俺の言葉を聞いて目の前にいる二宮くんは



N「……えっ?」



一瞬驚いたような顔が見えた。
でもすぐに



N「あ、あぁ……うん!大丈夫。ありがとう!」



ニッコリ笑った二宮くん……
何故か、ちょっとホッとしたように
見えたのは気のせいではない?


こんなときにも
可愛いな……



綾「……なら良かったですね」



俺も、続けてそれだけ言えた。




……な、なんとか、会話してるぅ!!



でも、すぐに手元の小説に戻るふりをした。



内心、パニックな俺だったけど……


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