
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
N「えっ?」
二宮くんの驚いた目がこちらを見ている。
……俺!
なんでそんな事言っちゃったんだぁっ
驚いた顔の二宮くんを俺も、又、心の中で
驚きながらバカバカ!と自分に突っ込む。
そんな、自分がもう動揺しすぎて、
バカすぎて。
「冗談」って言ってしまった自分に
余りにも情けなくなって、つい笑ってしまった。
二宮くんにばれないように……
いや、バレバレか。
だって、目の前にいる二宮くんは。
真っ直ぐに俺を見ているし。
ポローン♪
ポローン♪
と、指は同じ鍵盤をなぞる。
無意識だ。
「冗談ですよ」
で、またしても俺の口は勝手に言っていた。
冗談で済ませられますかぁ!?
俺のバカ!
N「……冗談って?」
二宮くんの表情が固くなっていた。
