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僕のまーくん。

第38章 綾野くん




俺は、それが一番気になって……


気になって、気になって……


二宮くんに聞いたんだけど。


今度は何故か二宮くんのほうが、黙りこんでしまった。


…………。



何?



この沈黙……



しばらくして、二宮くんが静かに口を開いた。




N「僕……じゃないって言った?」




俺の質問は何故かスルーされ、
そう言った二宮くんが、急に何かに勘づいた
ような表情に変わったのが分かった。



N「じゃあ、つけてるのは認めるの?」



更に続ける二宮くん。


俺は、何にも答えられない。
だって、だって、どうしよう!


認めたら……


認めちゃったらさ、何でつけてるか?
ってなっちゃうよね……



N「答えて!」



二宮くんが俺に詰め寄る。
そ、そんな剣幕でぇぇ


怖い!


怖いからぁっ


そんなに可愛い顔して、しかも俺より
小さい背のくせに、今、近くまで寄っちゃって
きている二宮くんは、迫力が半端ない……



N「黙ってるって事は認めるって事でいいの?」



睨み付けてくる茶色い瞳は、今や子犬でも
何でもない。


もう!もう狼だよぉぉ


この子~ぉぉっ!



「あの一緒にいる先輩がそう言ってたんですか?」



俺は、俺はそれが一番、気になるんですよぉ……





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