
僕のまーくん。
第38章 綾野くん
綾「……まーくんって?」
思わず、とぼけてしまう俺。
覚悟を……なんて、ちょっと無理だ。
はぁぁ……情けない。
N「あんたが言ってる先輩だよ!」
二宮くんが、怒鳴るように俺にそう言った。
……本当に俺って奴は。
こんな風に二宮くんと、二人で話すなら
もっと違う形が良かった。
……だって、友達になりたかったし。
大好きな大好きな相葉先輩の隣にいる二宮くん
には、嫌われたくなかった。
でも、俺がこんなんだから。
二宮くんは、イライラしちゃってんだろう。
あーあ。
俺は、いつもこうなんだ。
「……フッ」
思わず情けなくて、漏れてしまった乾いた笑い。
でも、二宮くんにはまた、これが誤解
させちゃったんだ。
N「何笑ってんだよ!マジでなんなの?
答えろよ!」
ついに。
普段絶対、こんな風にはならないで
あろう二宮くんが俺のせいで。
キレた。
ドンッと、肩を叩かれた。
