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僕のまーくん。

第39章 オープンな三角関係



A side


昼休みが終わる。

……かずくんからラインは入ってない。


まだ、あいつに聞けてないのかもね。


大丈夫かな?


……気になるよ。かずくん。



チャイムがなって掃除が始まる前に
トイレに行こうと、廊下に出たら
その先に見慣れた愛しいシルエットが見えた。


あっ!かずくんがいるっ!


こんな所で何やってんだろ?


ん?


1人……だよね。



A「かずくん!」



大声でその可愛い後ろ姿を呼び止める。
振り返った、かずくんがパッと明るい笑顔を
見せてくれた。

僕も、大きく手を振ってかずくんの所に
駆け寄った。


あ~可愛い!可愛い!
朝、バイバイしてから数時間しか
たってないのに、その可愛い笑顔に
癒される。



A「かずくんっ!こんな所で何やってんの?」



かずくんの前に立つ俺は、目の前のこの
可愛い子羊ちゃんを今すぐ、ぎゅーって
抱き締めたくなる。


なんか、言いかけて途中でその言葉を
飲み込んだかずくん。


……なんか隠してるね?


まーくんは、お見通しなんだよ。
ん?
どしたの?


でも、かずくんは「何でもない」って
そう言うからさ。 


……まーくんは無理には聞きませんよ?
かずくんだって、かずくんの事情がある
だろうからさ。


……ちょっと、いや、だいぶ。

本当は気になるんだけど……




朝、あいつに今日聞いてみるって言ってた
かずくん。


まだ、聞いてないみたいだけど。
……この間(ま)が、ちょっと引っ掛かった。


でも、うーん。
まぁ、かずくんから又報告あるだろうから。



A「聞けたら又教えてね。
 今さ、ここ廊下だから
 かずくんの事ぎゅーってしたいけど、
 我慢するね。クフフッ」


とりあえず、待とう。
僕は、かずくんに言わせると
「せっかち」らしいから
もう、ちょっと我慢。
我慢。

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