
僕のまーくん。
第39章 オープンな三角関係
あちゃーぁぁ……どうしよう……
まさか、こんな形で二人を会わせてしまうなんて……
思った通り、まーくんは完全に勘違いで
綾野くんの腕を掴み、僕から凄い勢いで
そのまま振り払った。
あわわわわ……ぁぁ
N「まーくん!ちょっと待って!」
まーくんの、袖を引っ張って訴える。
でも、まーくんには僕の声は届いていない。
綾野くんの方を凄い目付きで
睨み付けていた。
A「かずくん、大丈夫!?おいっ!お前何やって
やがんだよっ!」
まーくんが怒鳴るように、綾野くんを
攻め立てている。
N「まーくん、ちょっと落ち着いて!ねっ?」
A「はっ!?なんで?かずくん襲われてた
じゃんッ!」
バスケ部の連中が、向こう側から何人か
出てきた。
あ~騒ぎになっちゃったら、ヤバい!
と、とにかくちょっと場所変えなきゃ!
パッと綾野くんの方を見ると、
えっ!?
……ちょっと、おーい!
完全に、綾野くんの目が女子になっちゃってる。
まーくんに、怒鳴られて腕を振りほどかれた
っていうのに……
ねぇ!
お~い、ちょっと……
その腕をギュッと片手で握りしめて
目の前のまーくんに釘付けになっちゃってる
綾野くんは、頬を染めて何やらモジモジ
しちゃってるし!
N「ね、ねぇ!まーくんちょっと場所変えよう?
ちゃんと話すから!ねっ?ねっ?」
A「はぁ?なんで?かずくん、だってこいつ……」
まーくんがなんか言おうとしているのを
「いいから、こっち」
ってグイグイ人から遠ざけるように
引っ張って行く。
N「ねぇ、綾野くん!綾野くんも早く!ねっ?」
とりあえず……あ~!!
僕も頭がごちゃごちゃしちゃってるけど、
落ち着いて話さなきゃ……
はぁ……もう、やだ。
