
僕のまーくん。
第8章 夏休みの思い出作り
やっぱり、それはかずくんの事も考えると無理か。
「かずくんの事は僕が守るよ」
本当にそう思ってる。
小さい頃からずっと。
誓ったから。
華奢なかずくんは、女の子みたいに可愛い。
中身は、以外に男前な所もかずくんの魅力。
そんな、魅力的なかずくんに寄ってくる奴らからも、僕は全力で守るよ。
まあ、女子を含め……うん。
かずくんは、可愛い顔してるから結構隠れた女子のファンもいるかもしれないし。
なんて、ごちゃごちゃ考えながらかずくんの手を引いて歩いた。
「まーくん、今の言葉……約束だよ。」
嬉しそうな、かずくんの顔はすごく可愛いかった。
「うん、約束する!」
繋いだ手をギュッ、ギュッとすると、かずくんも同じようにギュッ、ギュッって返してきた。
甘い時間が二人を包む。
デートっぽい甘い時間。
ふいに、かずくんが
「まーくん、ご飯食べた?部活だったんでしょ?」
って聞いてきた。
「ん?まだ食べてない!急いで来たから……あっ、かずくんも食べてないの?」
「うん、まだ」
っていうから
「なんか、先食べに行く?」
って事で……駅前のファーストフードに寄る事にした僕ら。
「急にお腹減ってきたねっ!」
って。
「かずくん、ちゃんと食べてる?」
なんて、また、保護者的目線で心配になって聞いてしまう。
だって、かずくんほっといたら、多分ゲームばっかやってるだろうし……痩せてるから、もうちょっと、お肉ついてもいいだろうに。
「母さんがさっきも、おにぎり作ってってたけど、食べなかった。」
って、ほら。
朝から、やっぱ食べてなかったんだ。
「かずくん、ちゃんと食べなきゃ」
「分かってるぅ」
かずくんが、口をむぅっってする。
か、可愛い❤
その顔はだから反則!
外でも、その口に、チュウしちゃくなっちゃうよ。
なーんて。
「まーくんみたいには、たくさん食べれない」
なんて言うから。
「分かった。分かった。ごめん。行こっ」
って、僕はニッコリ笑って、かずくんを引っ張って、お店に入った。
