
僕のまーくん。
第8章 夏休みの思い出作り
Nside
お店に入った僕らは繋いでた手を離した。
まーくんが、メニューを見ながら
「かずくん、どれ?」
って聞いてくる。
「うんっと、これ!」
テリヤキハンバーガー🍔セット。
「んじゃ、僕も。このセット2つ下さい」
って、僕もお財布だそうとしたら、まーくんが
「ここはいいよ🎵」
ってスッとお会計してくれた。
僕を女の子みたいに扱ってくれるまーくんに、なんだか本当に女子になったような感覚すらする。
「まーくん、ありがとう🎵」
お礼を、言って席につく。
デート慣れしてるようなまーくんに今まで、一度も聞いたことない事を聞きたくなった。
「まーくんって今まで彼女いたことあった?」
「えっ⁉」
僕の急な質問に驚いてるまーくん。
「なっ、なんで?」
焦ってるまーくんが、可愛い。
「だって、デートも慣れてるみたいだし」
「いないよ!いるわけないし」
って。
「一度も?」
僕が聞き返すと、
「うん!一度も!」
って。顔赤いまーくん。
「だって、かずくんが初めての……僕の恋人って呼べる人……だし」
そう言って、
まーくんは、僕に急にふってきた。
「じゃ、じゃあ、かずくんは!?」
「僕?」
「うん。かずくんいたことあった?」
「いないよ。だってずっと、まーくんのこと好きだったし。」
僕の言葉に、まーくんの顔がまた赤くなる。
「ずっとってさ……いつから……?」
コーラをごくっと飲みながらまーくんが聞いてくる。
「気づいたのは……多分、まーくんが高一の時、僕が中三の時……帰り道見かけたんだ。まーくんと一緒に帰ってる女の子。」
まーくんが、えっ?みたいな、顔してみる。
「その時さ……まーくんは僕には全然気付いてくれなくて……楽しそうに女の子と帰ってた。それから、なんか……ずっとモヤモヤしてて……」
言い終わらないうちに、まーくんが
「かずくん……それって……」
「うん。その時さ……初めて気付いたんだ。まーくんが、好きなんだって。あれは、ヤキモチだったんだって。」
「かずくん……マジで超、嬉しい❤」
