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僕のまーくん。

第40章 甘えたい



「あら、お帰りなさい♪遅かったのね。
 かずくんも♪ご飯食べてく?」


出たよっ!


もう……


N「ただいま。おばちゃん、お邪魔します」


かずくんは、母ちゃんにニコニコ答えてる。
早く自分の部屋に上がりたい。


「新学期そうそう、風邪引いちゃったって
 和子ちゃんに聞いたけど、もう大丈夫?」

 
N「あっ、うん!大丈夫だよ。ハハハッ…」


……!?


かずくんがそう答えた一瞬、目が合った。
苦笑いするかずくん……あの日の部屋での
出来事が瞬間、二人とも蘇ったんだ。
かずくんもきっとそうだ。


もう!


早く、早く2階に上がりたい~

 
「あんまり、無理しちゃダメよ。」

分かった、分かったって!

かずくんは、フフフッって笑ってるけどさ。
母ちゃんに、かずくんずっと見られてるのが
なんだか、恥ずかしくて……
やましい気持ちがあるからか……(汗ッ)


A「かずくん2階行こっ」

かずくんの背中をまた、グイグイ押した。


「ご飯は?一緒に食べてけばいいじゃない」


んもうっ!
だから、いいからって!

N「……おばちゃん、いいよ。ありがとう♡」

かずくんがにっこり笑ってやんわり断った。
通じた!?
僕の想い、かずくんに通じた?


よし!ナイス!かずくん。
2階へゴー!


……にしても、全く予想外だったし。
母ちゃんの事、すっかり忘れてたから。


「かずくん、お腹空いたら降りてらっしゃい♪
まぁもね♡んふふ」


…………。


階段を登ってる途中でも、母ちゃんが後ろから
まだ、喋ってた。


あ~もう疲れた。

せっかくだったのにぃ!

モヤモヤしながら、ダンダンっと無駄に
足音を立てて階段を上がった。



「まぁ!階段に穴開けないでよっ!」



………………。



うるさい母ちゃんは、もう無視。


かずくんが僕の部屋の前で
にっこり笑って待っててくれた。


ん~ん!可愛いッ!!


早く!早く!
部屋でゆっくりしよっ♡♡



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