僕のまーくん。
第2章 幼なじみかずくん
「まーくん、部活終わるの待っててもいい?」
かずくんが言う。
可愛いな~~~~
かずくんと約束して、ウキウキで僕は自分の教室に向かった。
「おはよッ!大ちゃん。翔ちゃん。」
大野智こと、大ちゃん。
櫻井翔こと、翔ちゃん。
僕の仲いい親友たち。優しいオーラをいつも纏ってる大ちゃんは、今日もまだ眠そうにあくびしてる。
翔ちゃんは、イケメンスマイルを振り撒いて、
「相葉くん、おはよ~ん。」
って爽やかな挨拶をくれた。
「今日も、元気だね~相葉くん~」
「イッ、イぇ~イ!」
なんにもないけど、ハイタッチ。
高校男子なんて、こんなもん。なんもないけど、朝から騒いじゃう(笑)
「翔ちゃん、数学の宿題み~せ~てぇ~❤」
出来ないウィンクをパチンとやってみせる。
「雅子ちゃん、ダ~メッ!自分で頑張って❤」
翔子ちゃんになってるし。(笑)
「意~地~悪ぅぅん❤お願い❤翔子ちゃん~~❤」
朝から、おねえごっこ(笑)アホだよね。僕ら。
「あっ!」
「ん?」
僕はその時、廊下側からじぃーっとみつめる視線とバッチリ目が合った。
そこには、少しモジモジしてこっちを見てる、僕の可愛い幼なじみのかずくんがいた。
「かずくん!!どしたの?!」
めったに、二年の教室に一年生が訪ねてくるなんてことはないから、目立っちゃったんだろうなぁ。
ってか、僕の声が大きすぎたのか?
あちゃ~~。
クラスのそこにいた連中が、廊下のかずくんを一斉に振りかえって見た。
瞬間。
かずくんの目がいつもより、ウルウル気味になっちゃって、可愛いお耳が真っ赤になっていったのが見えた。
『ごめん!かずくんッ』
心の中で、咄嗟に謝りながらかずくんに近付いた。
もう一度、かずくんに聞く。
「かずくん、どうしたの?」
真っ赤になってるかずくんは、ウルウルお目めで、上目遣いで僕を見るなり、
「まーくん、あの二人仲いいの?」
って聞いてきた。
振りかえって見たら、ニコニコ顔の翔ちゃんと、まだ眠そうにしてる大ちゃんが、こっちを見ていた。翔ちゃんは、翔子ちゃん❤のまんま、ヒラヒラと手を振っていた。
‥……‥……‥……。
「えっ?う、うん。翔ちゃんと大ちゃん。仲いいよ。」