
僕のまーくん。
第42章 綾野くんpart3学校編
落ち着かない……
あぁ……ちょ、ちょっとトイレ……
立ち上がって、教室から出ようとした
時、扉の付近でちょうど誰かにぶつかった。
ドンッ
J「うわぁっ」
ぶつかった相手は松本くんだった。
結構、扉の曲がり角の所でちょうど
見えなくて、お互いに正面から
ぶつかった感じで
「ご、ごめっ……」
そのちょっと後ろに二宮くんもいて。
目を丸くして驚いていた。
あっ……
N「おはよ。綾野くん」
!?
二宮くんがクスクス笑って俺に挨拶してくれた。
「おは、おはよ…ございます」
俺も、やっとそれだけ言えて……
家で、何回も何回もシミュレーションしていた
状況と、全く違うタイミングで……
出会ってしまって。
正直。
プチパニックだった。
うわぁっん……違う!違うんですぅ
俺の中のシミュレーションは、昨日までは
……いや、正確に言えばさっきまでは
こうだった。
「二宮くん、おはようございます」
スッと二宮くんの前に立つ俺。
ちゃんと笑って元気よく
「これ、ありがとうございました。
この前は、色々ごめんなさい」
そう伝える俺に、二宮くん。
「あっ、ありがとう。もう僕たち友達だもんね」
ニッコリ笑ってくれる二宮くん。
……と、ここまで完璧なはずだった。
あわわわわわわ……
えっとぉ、ハンカチ、ハンカチは?
あぁ……机の中じゃないですかぁ
もう!
あぁ……はぁ。
N「フフフッ……大丈夫?」
ワタワタしている俺に二宮くんは
ニッコリ笑ってこう言ってくれた。
N「この前は、色々ごめんね?
帰り大丈夫だった?」
って。
……あっ、えっ
し、心配して下さってたんですかぁっ?
「……あっ、は、はいっ、はい、はいぃっ!!」
思わず
……自分でも、信じられないような
マックスの声が出てしまいました。
