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僕のまーくん。

第42章 綾野くんpart3学校編



はぁ……どんな顔して教室に戻れば
いいんだろう。

二宮くんは俺の事なんか、微塵も気にしちゃ
いないかもしれませんが……
うん。そう……

俺が勝手に「友達」って言葉を意識
し過ぎてるから……

ハンカチで手を拭きながら、廊下に出たけど
教室に戻る足取りが重い。


「友達」


になったなら、一体どういう風に
いったらいいんでしょうか?

俺はその経験がないから、よく分からない。

話しかけるタイミングとか。
話し方とか……色々。
……まして、あの相葉先輩の彼女さん
ですから。
……本当に。
いや……
俺なんかが……やっぱり……


はぁ……


朝、学校に来たテンションから
一気に駄々下がりした俺。


でも、教室に戻らなきゃ。
……行こう。





朝のホームルームまであと、5分。


「おーい、教室入れぇ」


背後から、担任の先生の声がして
ちょっとびっくりした俺。

……教室の前でまだ立ってた俺に
もう来た先生から声を掛けられた。

あぁ……

行くしかない。



うつむきながら、後ろの扉から入って行く。
……その先に座ってる二宮くんの顔を
確認する事も出来ずに俺は、
一番後ろの席の二宮くんの横を通り
ガタンと自分の椅子を引いて、サッと
座った。


と、同時に先生が話し出したから
俺は小さく、ほぉっとため息をついた。


背中に二宮くんの視線を感じるような
気がする。


いや、気がするだけで……
実際は見れないし、分かんないけど。
意識しすぎて。
なんか余計な力が入ってしまいます。


こんなんで……


これから先この席で、
もつかな……俺。


最早、先生がなんか話してたのも
全然聞いてなかった。

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