
僕のまーくん。
第42章 綾野くんpart3学校編
二宮くんに至っては、だんまり決め込んでいた。
「オレ、行きましょか?」
はいはい!!って手を挙げてアピール
してるのは丸山くんだった。
「絶~対、勝ちますわ~!!」
勝手に気合いを入れている丸山くんに
J「お前、負けんなよぉ」
松本くんが渋い顔して言っていた。
「当たり前よ!勝ったら二宮くん、
一緒に回ろうなぁ」
なんて、何故か二宮くんご指名で
そう言い残して、勢いよく、椅子をガタンと
後ろに引いて飛び出すように向こうのグループ
の相手の所まで行った。
チラッと二宮くんを見ると、
二宮くんも眉間にちょっとシワ寄せて
意味が分からないような顔をしている
のが見えた。
「はっ?なんでよ」
って小さく呟いていた二宮くんの
言葉も聞こえてきたし。
松本くんに至っては、ちょっと丸山くんを
睨むような目で見ていた。
「さいしょ~は、ぐぅ!」
「ジャーンケーン、ポンッ!!」
「いよっしゃあっ!!」
ジャンプして歓喜している丸山くんの姿が
次の瞬間目に入ってきた。
あっ!勝ったんですね。
俺的には図書館変更でも、良かったんですけど。
あっち側から、軽いステップで
走り寄ってきた丸山くんは
「イェーイッ!!はい!はいっ!はいっ!」
って腕を伸ばして、みんなにハイタッチを
求めていた。
勢いに飲まれたそこにいる全員が、
そのままの勢いでハイタッチをさせられた
ような形になったけど……
俺も……
最後、二宮くんに関しては
「オレ凄くね?ねっ?はい!ハグしよ!ハグ!」
なんて言って二宮くんの所までわざわざ
回って行って、両手を差し出している始末。
……なんなんですか。
この人。
二宮くんを見ると、えっ!?みたいな
感じでなんか、ノリでも出来ないような
困ったような微妙な顔してるし。
