
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
潤くんに「ほいよっ」っと
背中から降ろしてもらった僕。
お礼も言わずに潤くんの後ろからまだ
ぶつぶつ言ってた。
J「うわぁっ」
……と、教室の角を曲がろとした
潤くんの体が止まった。
あっ、誰かにぶつかった?
「ご、ごめっ……」
そこにいたのは、綾野くんで。
N「おはよ。綾野くん」
早速、会っちゃった。
「おは、おはよ…ございます」
前を歩いていた潤くんが、こっちを
振り返ってちょっと睨んでいるのが見えた。
……潤くん、金曜日の帰りの話は
まだ、知らないからね
綾野くんがまーくんを、好きだったって
いう情報しかないんだ。
潤くんには、金曜日綾野くんにちゃんと
話すって……
だから、「見守っててね」なんて言ってた
のが、最後だったしなぁ
N「フフフッ……大丈夫?」
ちょっと、髪型変わった?
……あっ、前髪少しわけてるんだ。
ちゃんと、綾野くんの目が見えたから
そう思った。
N「この前は、色々ごめんね?
帰り大丈夫だった?」
「……あっ、は、はいっ、はい、はいぃっ!!」
慌てる綾野くん。
……やっぱり、泣いちゃったの見られたり
したの、気にしちゃってる?
それとも、まーくんとのこと?
僕ら、あの日「友達」に
なったんだから……
そんなに、おろおろしなくても……ね?
大丈夫だよ?
そんな事を思いながら
ニッコリ笑って綾野くんを見ていた。
「ごっ……ごめ、なさい」
でも綾野くんは、そのまま教室を
急ぎ足で出て行っちゃった。
あー。
ふと、その様子を自分の席にもう既に
着いていた潤くんと、また目が合った。
J「なんだあれ……ニノ、あいつに言ったの?
あれからさ。」
潤くんがそう聞いてきた。
