
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
自分の席に着いてから、教科書を鞄から
取り出しながら潤くんに話した。
N「潤くん……もう簡潔に言うよ?
僕とまーくんね、あの人と友達になった」
一瞬の間を置いて潤くんが、
J「はっ!?」
と一言だけ発して。
その大きな目をもっと見開いてた。
J「友達ぃぃ?なんだ!それ、怖っ」」
なんて、言う始末。
N「あのね、応援団の練習のあと、まーくんの
部活が終わるの待ち伏せしてて、僕に紹介
してって言ってきたのよ」
J「おぅ……で?」
N「その後は、まーくんに告ったあの人に
僕が……その……」
ちょっと言い淀んでいると
J「彼女はオレって言ったの?」
N「うん、そう。早い話が……」
J「で、なんでそれでニノと相葉先輩とあいつが、
友達になるわけ?」
N「なんかね、まーくんの事も好きだけど
僕の事も好きって言ってた……うん」
J「…………はっ!?二股かよ?意味分かんねぇし」
潤くんの顔が面白い。
そりゃ、あの状況知らなきゃ分かんないかもね。
こんだけの説明じゃさ。
N「僕のは、そういう好きじゃなくて……
可愛いって言ってた」
……これは、男としては余り誉め言葉
じゃないし、まーくん以外に言われても
ちっとも嬉しくなんかないから、
言いたくなかったけど。
J「あぁ……そっちか!それは分かる!」
……潤くん、普通に納得しちゃってるし。
むぅ。
N「それにね、お似合い……だって♪フフフッ」
身近な人以外には決して言えないまーくんとの
関係は……
どんな風に見られてるとかって、聞けないし。
他人から見たら「お似合い」とかって
見えるなら、正直。
綾野くんの言葉が本当に嬉しくて……
なんなら、綾野くんは失恋してしまった
直後で、本当に申し訳なかったんだけどさ……
僕のせいで。
でもね。
N「だから、綾野くんが友達になってって
言ったの、僕らでよければ
全然いいよって感じでさ……」
まーくんも、最後は手差し伸べてたもんね。
泣いてた綾野くんにさ。
J「へぇ……なんかあいつ、すげぇな」
潤くんが、感心していた。
綾野くんの事、確かにまだ僕らは何にも
知らない。
でも、直感で。
この人は、大丈夫。
いい人だ。
って感じたんだ。
