
僕のまーくん。
第43章 紙切れの真犯人?
O「見たの?」
チラッと上目遣いで僕らを見上げて言った。
A*S「見た」
翔ちゃんと二人同時に答えてた。
O「拾ったんだけど……飼えないから
おいらん家。」
S「なんでオレらに隠すの?」
O「バカって言われそうだったから……」
S「言う訳ないじゃん!」
A「大ちゃん~言わないよ?僕ら。それより、
僕が聞きたいのは、あの一緒にいたあいつの事」
O「あいつ?あぁ……あの人」
A「あの人?知り合いじゃないの?大ちゃん」
O「あぁ……あれ、みいちゃん拾った時
なんかついてきて」
……色々突っ込みどころはある。
まず、みいちゃんって。
A「子猫ちゃん名前つけたの?クフフッ」
O「あー、うん。みいちゃんって顔してたから」
大ちゃんのネーミングセンス……
なんか、昭和が匂う。
それより!
A「あいつ……ついてきたの?なんで?
何のタイミングで?」
O「わかんね。なんか急に来たし」
S「智君……その子ね?ニノちゃんの事
狙ってんだってさ」
O「えっ?ニノ?なんで?あぁ……だから
相葉ちゃんがそんな、気にしてんのか」
A「なんか変な奴だね。やっぱ」
O「猫好きなだけって奴だよぉ?多分」
A「……なんで大ちゃんにわざわざ話かけて
くんのか?って話だよ。猫、好きでもさ。
知らない先輩だよ?」
S「人懐っこい、ただの変わった奴?」
A「なんで、屋上に大ちゃんいるの知ってたの?」
O「え?ラインで教えたし」
A*S「はっ?ライン!?」
また、二人揃った。
O「うん、教えてって言うから交換した」
……。
大ちゃん、やっぱ分かんないや。
不思議な人だ。
A「大ちゃん、だって全然知らない人だよぉ?」
O「そこで喋ったから、全然知らない人じゃない
し、大丈夫」
たんたんと話す大ちゃん。
でも、顔はもう笑ってる。
いつもの仏様のような、癒される笑顔。
S「智君……もっと警戒意識持ったほうがいいよ」
O「……翔ちゃんには関係ないでしょ?」
珍しくちょっと棘のある言い方をした大ちゃんを
僕も翔ちゃんも、まるで天然記念物を見るかの
ような、目で見てしまった。
